2024年3月23日土曜日

線分上のランダムな2点間の距離


標本が無限集合である例を考えていくのに、まずは次のような問題をとりあげる。
長さが1の線分上に、ランダムな2点をとるとき、2点間の距離(期待値)はどれくらいになるか、を考える。

数直線を0から1までで切り取った線分OAをについて、
第1点目の点をPとして、数直線上の適当な座標 x に位置づける。

(このとき、ランダムに置いた第1点の座標 x の平均は、1/2 になる。)

次に、第2点目の点をQとして、同じ線分OA上の適当なところに配置すると、PQ間の距離は次のようになる。


① QがOP上にあるとき、PQ間の距離は、0から x までの値をとる。
② QがPA上にあるとき、PQ間の距離は、0から 1-x までの値をとる。

点Qの移動によって、PQ間の距離の変化は次のように図示することができる。


つまり、点Pの座標を x としたとき、そのときのPQ間の距離の平均値(期待値)は、この青い部分の面積を底辺で割ったものになるので、
{(1/2)x^2+(1/2)(1-x)^2}÷(1-0)=x^2-x+1/2 となる。

ここで、点Pの座標 x が、0から1 までをランダムに変化すると考えて、
f(x)=x^2-x+1/2 とおいて、f(x)を 0から1 まで積分して、全体の 1 で割れば、PQの一般的な距離の平均が求められるだろう。


つまり、先ほどと同様に、f(x)=x^2-x+1/2 とx軸で挟まれた青い部分の面積を底辺で割ることで、高さ(PQ間の距離)の平均値(期待値)が算出できることになる。
すなわち、x^2-x+1/2(0→1)をxで積分して、
[(1/3)x^3-((1/2)x^2+(1/2)x](0→1)=1/3-1/2+1/2=1/3 となる。

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