敷き詰められたビー玉の上に2段目のビー玉を積むとき、互いに接する3個のビー玉がつくる凹みの上に置くのが安定し、また1段目と同様の形状で平面を埋めることが可能になる。ここでは、「ビー玉を収める(2)」の[配列B]のビー玉の上に、7個のビー玉を置いてみた。
このとき、ビー玉の直径を1として、2段のビー玉の層の厚さ(垂直方向の高さ)はいくらになるか。
「ビー玉を収める(3)」での考え方と基本的に同じだが、今回は3つの球の上に1つの球が接した構造になるので、球の中心を結んだ図形は正四面体(辺の長さが全て同じ正三角錐)になる。この正四面体の高さhは、一辺の長さ(球の直径)を1とすると、h^2=1ー((√3)/3)^2=2/3 すなわち、h=(√2)/(√3)≒0.82 となる。したがって、2層の厚さ(2段目までの高さ)は、0.82+0.5×2=1.82 となる。
2段目と同様にさらに3段目までビー玉を積んで、各層とも密な状態の3層構造をつくることを考える。このとき、ビー玉の置き方によって異なる構造パターンがでてくる。それは、どのような形状のものか。
実際にビー玉を3段に積んでみた。
[構造A]1層目のビー玉と3層目のビー玉の位置が同じになる(緑色と黄色のビー玉が垂直方向にそろう)。
では、4層目のビー玉を、垂直方向に下位のビー玉に重ならないように配置することは可能だろうか。
これはできない。理由は次の通り。
層が密な状態であるとき、ビー玉は正六角形の形状に配置される(赤色の円)。すると、凹みもまた正六角形状に配置されることになる。
この凹みの上に同じく密な2層目(黄色の円)を置く。2層目の凹みは、赤円のところ3つと空きのところ3つからなる正六角形状をしている。
3層目(青色の円)について、赤円の上に置くこともできるが、1層目と2層目の空きのところに置いてみると、3層目の凹みの垂直方向には、赤円と黄円がすでに埋まっていることになる。なので、次に4層目を置こうとする場合、1層目(赤円)か2層目(黄円)のいずれかのビー玉の位置と同じになってしまうのだ。
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