2022年2月14日月曜日

ビー玉を収める(3)

結果は次の通り。


1段目が16個、2段目が9個、3段目が16個、4段目が9個、そして5段目が16個となっている。全部で、16+9+16+9+16=66個 が収まった。
したがって、新たに2個のビー玉が追加できるのだ。


4つの球の上に1つの球が接している構造なので、球の中心を結ぶと辺の長さが全て同じ正四角錐(ピラミッド型)になる。このビラミッドの高さhは、一辺の長さ(球の直径)を1とすると、h^2=1ー((√2)/2)^2=1/2 すなわち、h=1/(√2)=(√2)/2≒0.71 となる。
5段積んだときの高さは、0.71×4+0.50×2=3.84 となるので、ちゃんと蓋がしめられる(余裕がある)。
この構造は、「面心立方格子」になっている。


この構造の充填率(空間における球の占める割合)を求めてみよう。


4個の球の中心を結ぶ正方形を下底面(1段目)とし、その真上にくる4個の球の中心がつくる正方形を上底面(3段目)とする直方体をユニット(繰り返し単位)と考える。直方体の体積は、1×1×√2=√2≒1.41 であり、このユニットの中には、全球が1個と8分の1球が8個入っているので、その2球分の体積は、4/3×3.14×0.5^3×2≒1.047 したがって、充填率は、1.047÷1.41≒0.742≒74% となる。


ちなみに、ケースに64個のビー玉を詰めていた、直交する3軸方向に整列させた構造(単純立方格子と呼ぶ)の場合の充填率は、1個の球がぴったりと収まる立方体がユニットと考えられるので、4/3×3.14×0.5^3÷1≒0.523≒52% となる。
ビー玉の体積と隙間の体積が同じくらいというのはちょっと意外だ。

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