これまで「ビー玉を収める」「ビー玉を積む」では、たくさんの球が整列して格子構造をつくるのを見てきた。これは、原子の世界における、結晶構造のモデルでもある。
今回は、密に積み上げたビー玉を押しつぶしたらどうなるか、を考えてみようと思う。ただし、ビー玉に圧力をかけると割れてしまいそうなので、代わりに変形自在な球形の代表として、団子または粘土玉をイメージして取り組みたいと思う。
今回は、密に積み上げたビー玉を押しつぶしたらどうなるか、を考えてみようと思う。ただし、ビー玉に圧力をかけると割れてしまいそうなので、代わりに変形自在な球形の代表として、団子または粘土玉をイメージして取り組みたいと思う。
これまで主に「稠密六方格子」と「面心立方格子」について調べてきたが、これに「単純立方格子」と「体心立方格子」を加えて、全4種類の構造について考える。まずは、これらの基本構造について確認しておこう。
それぞれ右側のモデル図は球の位置関係を分かりやすく説明したもの。
①[単純立方格子]
立方体の8つの頂点に球が配置される。青い球は隣同士(線で結んだ2つ)が互いに接する。
②[体心立方格子]
立方体の8つの頂点と中心に球が配置される。青い球同士は接しておらず、青・赤・青の方向には互いに接する。
③[面心立方格子]
(a)立方体の8つの頂点と6つの面の中心に球が配置される。青い球同士は接していないが、黄色い球同士および青・黄・青の方向には互いに接する。
(b)同じ構造であるが、正方形・十文字・正方形を鉛直方向に積んだものともいえる。
(c)これも同じ構造であるが、(b)を底面に対して斜め60度の方向に見ると、正三角形・正六角形・正三角形を積んだものといえる。そのとき、3つの層の球は縦にそろわない位置になっている。(球の色分けは、異なる層を見分けるためのもの)
(a)正六角柱の上面の7つと底面の7つ、その間に正三角形の3つの球が配置される。1層目と3層目が同じ位置になる。
では、いよいよ「団子をつぶす」問題へ。
それぞれの格子構造にしたがって、球形の団子(粘土玉)が広く並んでいるとする。空間全体に(均等に)圧力をかけて、これらの団子を押しつぶすとき、団子はそれぞれどのような形になるだろうか。団子は押しつぶされてもかたまりになることなく、1個1個は独立した形が保たれるとする。
①[単純立方格子]の場合
縦・横・鉛直(南北・東西・天地)の方向に団子がたくさん並んでいる。どの方向にも真っ直ぐに並んでいるので、その配置が変わることなく押しつぶされたなら、立方体の団子ができあがるに違いない。サイコロを積んだように。
もう少しちゃんと説明するなら、南北・東西・天地の6つの球に取り囲まれた1個の球に着目すると、隣り合う2つの球は、互いに陣地を主張するので、2球の中心を結ぶ線分の垂直二等分面がその境界となると考えられる。3つの直交座標方向に、6面の平面ができあがるので、すべての球は立方体に変形する。立方体は空間を隙間なく充填できる多面体であることは誰もが認めるところだろう。(下の写真はおまけ)
香川県善通寺市役所のHPから
長くなったので、続きは明日へ。
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