(1)四面サイコロの最強パターンをみつける
4つの面の目の数が次のようなパターンをもつ正四面体のサイコロA,B,C,Dをつくる。
A:1,2,3,4
B:2,2,2,4
C:1,3,3,3
D:1,1,4,4
工作用紙で正三角形を4つ並べた平行四辺形をつくり、各面にドットシールを貼ったり、パンチで穴を空けたりしてから組み立てる。「出た目」は底面の数とする。
これらはいずれも、目の合計が「10」になっているので、出る目の平均(期待値)は「2.5」である。
2チームに分かれてそれぞれ4種類のサイコロから1つを選んで対戦する。
同時にサイコロを投げて、出た目の数が大きい方に勝ち点1を与え、先に勝ち点が10になったチームを勝者とする。
これらはいずれも、目の合計が「10」になっているので、出る目の平均(期待値)は「2.5」である。
2チームに分かれてそれぞれ4種類のサイコロから1つを選んで対戦する。
同時にサイコロを投げて、出た目の数が大きい方に勝ち点1を与え、先に勝ち点が10になったチームを勝者とする。
このゲームにおいて、4種類のサイコロのうち、どれがいちばん強いサイコロといえるだろうか。
1回振って出る目の期待値はどのサイコロも同じなので、勝負は時の運次第だろう、そう考える人が多い。果たしてそうだろうか。
実は、選んだ2種類のサイコロによって、有利・不利がある。実際にたくさん試行を繰り返してみると、それが明らかになってくる。遊びながら、不思議に感じて、なぜだろうと考え始めてくれることを期待する。
たとえば、サイコロCとサイコロBが対戦するとき、その目の出方は全部で16通りある。そして、起こりやすさはどれも同じである。
次に、サイコロDとサイコロCの対戦について調べてみると、
16通りの組合せのうち、Dが勝つ場合が8通り、Cか勝つ場合が6通りで、Dの方が有利と分かる。
強い方を「>」で表すことにすると、上の結果は、D>C、C>B のように表現できる。
この結果から、B,C,Dの強さは、D>C>B(左の方が強い)になると予想したくなるのだが、・・・
これら3種類のサイコロは、ジャンケンのグー、チョキ、パーのような「三すくみ」になっている。
すなわち、D>C、C>B、B>D という関係が成り立つ。
すなわち、D>C、C>B、B>D という関係が成り立つ。
では、残るサイコロAが、これらのサイコロB,C,Dと対戦したときはどうなるだろうか。
同じ要領で、対戦表で調べてみると、
AとBの対戦:6勝6敗4分け
AとCの対戦:6勝6敗4分け
AとDの対戦:6勝6敗4分け という結果になる。
つまり、サイコロA(1,2,3,4)は、どのサイコロにも引き分ける、という現象が見られる。
サイコロAはどのサイコロにも負けないという意味で「最強」といえるかもしれない。(勝てないけど)
なぜ、サイコロAは他のすべてのサイコロと引き分けるのだろうか。
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