2022年3月6日日曜日

折り紙で辺のn等分(1)

(1)辺の三等分の作図(その1)

折り紙の辺を三等分する方法を考えよう。
折り紙の作図の「操作②」や「操作③」(昨日の「基本形」の話)を使えば、辺の二等分や四等分は簡単にできる。しかし、辺を三等分、五等分するには、図形的な性質を使って工夫しなければならない。

[方法1] 辺の四等分から三等分を導く方法

図のように、四等分の折り目をつける。
点Dを折り目の端として、点C’ を線分EF上に置くと、辺C’Dを三等分する点が見つかる。
この方法を使えば、2^n 本の折り線を先につけておくことで、(2^n)ー1 以下の等分点を見出すことができる。

[方法2] 相似関係を見出す方法

折り線によって相似な三角形をつくり、相似比 1:2 から 1/3 を導き出す方法を考える(正方形の1辺の長さを1とする)。
図のように、正方形ABCDについて、対角線BD を折る。
次に、ADの中点Eを求め、2点E,Cを結ぶ折り線を引き、対角線との交点をGとする。
このときできる大小2つの三角形は、相似比 1:2 の相似形をなしている。つまり、DG:BG=1:2より、DG=1/3 DB である。
この点Gを通り辺ABに垂直な折り線で折るとき、図中の点Pは辺CDの三等分点の一つになる。また、点Gを通り辺BCに垂直な折り線で折るときも、図中の点Qは辺ADの三等分点の一つになる。

(応用1)
この三つ折りの方法は、紙幣などどんな長方形についても使える。
辺ADの中点Eをとり、折り線ECと対角線BDの交点をGとすると、この点Gを通り辺BCに垂直な直線PQが三つ折りの折り線になる。

(応用2)
コピー用紙(A4判やB5判)では、もっと簡単に三つ折りのポイントが見つけられる。
すなわち、図のように、辺ADの中点Mをとり、直線CMで折り返す(操作①)とき、点Dの移った点D’の位置は、長辺、短辺の両方にとって三等分点になっている。

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