2022年3月5日土曜日

折り紙と三角形の心(4)

三角形の五心をテーマに、折り紙による「作図」を試みた。「定規とコンパスによる作図」と同じく、折り紙の折り線によってもさまざまな数理的位置関係を見いだすことができる。
振り返りを兼ねて、折り紙による作図の基本形を分類し、折り紙の持つ特性を整理しておこう。

<操作①>
2点AとPを含む折り線で折る。
直線APが引ける。
(例)三角形の重心を求めるときなどに使う。

<操作②>
2点A’とPが重なるように折る。
線分APの垂直二等分線が引ける。
(例)三角形の外心を求めるときなどに使う。

<操作③>
2線分AB’とAPが重なるように折る。(2直線が重なるように折る。)
∠PABの二等分線が引ける。(2直線が平行の場合は2直線から等距離にある平行線。)
(例)三角形の内心や傍心を求めるときなどに使う。

<操作④>
折り線が点Pを通り、線分ABがそれ自身と重なるように折る。
点Pから直線ABに下ろした垂線が引ける。
(例)三角形の垂心を求めるときなどに使う。

<操作⑤>
点B’ が線分AD上にあり,線分B’C’ が点Pを通るように折る。
(1点を線分上に、線分または折り線を1点上に置く。)
(例)辺の n 等分点を求めるときなどに使う。

<操作⑥>
点P’ が線分AD上に,点Q’ が線分AB上にあるように折る。
(異なる2点を異なる2線分上に置く。)
(例)ある長さの三乗根の値をもつ長さを求めるときなどに使う。

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