2022年3月3日木曜日

折り紙と三角形の心(2)

(2)四心の位置関係

三角形の四心の位置関係(外心、重心、内心、垂心)に着目し、その性質を調べてみよう。

(a)二等辺三角形の場合

折り紙を折って確かめてみるとよくわかるが、二等辺三角形の場合、四心をつくるための折り線として、常に頂角(等辺に挟まれる角)の二等分線が使われる。つまり、四心O,G,I,Hは、二等辺三角形の頂角の二等分線上に並ぶ。
(四心が一直線に並ぶ三角形は二等辺三角形である。)

(b)直角三角形の場合

外心Oが斜辺の中央に、垂心Hが直角の頂点に位置するのが特徴的である。重心Gは、頂点と対辺の中点を結ぶことから、三心O,G,Hは一直線上に並ぶ。

(c)正三角形の場合

正三角形では、外心O、重心G、内心I、垂心Hは、同一の点となる。
(四心のうちいずれか二心が一致する三角形は正三角形である。)

(d)不等辺三角形(鋭角三角形)の場合


(e)不等辺三角形(鈍角三角形)の場合


いろいろな三角形で四心を作図してみると、共通事項が見えてくる。
たとえば、三角形の外心O、重心G、垂心Hは、いつも同一直線上にあることがわかる。
実は、外心O、重心G、垂心Hが並ぶ直線を「オイラー線」と呼び、HG:GO=2:1であることがわかっている。
なぜ、3点H,G,Oは一直線に並び、HG:GO=2:1となるのだろうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿